令和5年度 みやぎ県南中核病院 病院情報の公表

病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

医療の質指標

  1. リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率
  2. 血液培養2セット実施率
  3. 広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 226 107 128 164 419 671 1254 2466 1739 578
当院は地域医療の中核病院として、救急医療、がん医療、専門医療、小児医療等の機能を充実させ幅広い年齢層の患者さんにご利用いただいております。
令和5年度中に当院を退院した患者さんの年齢を10歳刻みで集計した結果、60~80歳台の患者さんの入院割合が高くなっています。
患者さんが安全で質の高い医療サービスを受けられるよう地域の保健・医療・福祉機関と連携を図りながら、当院の果たすべき役割である高度急性期および急性期機能の充実に努めてまいります。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110280xx991xxx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 経皮的腎生検法 13 7.3 6.4 0.0% 63.4
110280xx9900xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 処置1なし 処置2なし 12 15.4 11.5 0.0% 67.8
110280xx9901xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 処置1なし 人工腎臓 12 14.8 13.8 0.0% 68.0
内科は、腎・膠原病を中心とした疾患について診療を担当しております。慢性腎不全等での入院が多く、腎疾患を正確に診断し最適な治療方法を決定するために腎生検(腎臓の組織を採取して顕微鏡で調べる検査)を積極的に実施しています。進行した腎不全に対しての透析導入、各科入院中の維持透析の継続、血漿吸着療法、血漿交換等の血液浄化を行っております。
脳神経内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060x2990201 脳梗塞 3日以内かつJCS10未満 手術なし 処置1なし 脳血管疾患等リハ等 副傷病なし RankinScale0~2等 57 13.4 15.6 38.6% 70.5
010060x2990401 脳梗塞 3日以内かつJCS10未満 手術なし 処置1なし エダラボン 副傷病なし RankinScale0~2等 51 13.3 15.7 21.6% 72.0
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外) JCS10未満 手術なし 処置1なし 処置2なし 副傷病なし 21 20.2 19.1 66.7% 70.1
010230xx99x30x てんかん 手術なし ラコサミド(点滴静注用に限る) 副傷病なし 20 13.5 13.1 30.0% 71.4
010060x2990411 脳梗塞 3日以内かつJCS10未満 手術なし 処置1なし エダラボン 水頭症等 RankinScale0~2等 19 18.9 17.4 57.9% 57.9
脳神経内科は、脳神経外科と協力して、救命と集中的治療に素早く対応する「脳卒中センター」を構成し、地域で発症する脳卒中を可能な限り受け入れ診療を行っています。脳卒中は、日本人の死因の第3位、そして「寝たきり」になる原因の第1位の病気です。脳卒中が怖いのは、麻痺や失語等の後遺症を残し、健康寿命を縮めるからです。後遺症を軽くし寝たきりを防ぐためには、早期にリハビリを開始することが大切で、当科では、急性期からのリハビリを積極的に実施しています。その他、意識障害、てんかん重積状態などの神経救急疾患や神経難病の診療を担当しています。
循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050050xx0200xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈ステント留置術等 処置1なし 処置2なし 170 4.9 4.3 0.0% 72.8
050050xx9910x0 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 心臓カテーテル法による諸検査等 処置2なし 転院以外 138 3.2 3.0 0.7% 70.9
050050xx9920x0 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 心カテ検査+血管内超音波検査等 処置2なし 転院以外 104 4.1 3.2 2.9% 69.8
050130xx9900x0 心不全 手術なし 処置1なし 処置2なし 転院以外 104 21.1 17.4 34.6% 83.5
050030xx97000x 急性心筋梗塞(続発性合併症を含む)、再発性心筋梗塞 その他手術あり 処置1なし 処置2なし 副傷病なし 58 11.6 11.5 3.4% 71.4
循環器内科では、心臓緊急症(心不全、心筋梗塞、重症不整脈、大動脈疾患、肺血栓塞栓症など)に対し世界標準の治療を行っています。
1番目は、狭心症や陳旧性心筋梗塞に対する冠動脈インターベンション(カテーテル治療:冠動脈ステント留置術、バルーン拡張術)を実施した症例が最も多いです。2番目、3番目は心臓カテーテル検査が多く、検査の結果により冠動脈インターベンションを行います。次に心不全が多く、原因は、心筋梗塞、不整脈、高血圧、心臓弁膜症、心筋炎など様々です。心不全の治療は薬物治療が中心になりますが、急性期の心不全には非侵襲性持続陽圧治療を積極的に行い、できるだけ人工呼吸器を使用せず、患者さんのストレスを減らし、かつ長期的にも効果的な心不全治療を行っています。
消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術等 546 2.0 2.6 0.4% 69.4
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 内視鏡的胆道ステント留置術等 処置2なし 副傷病なし 97 9.3 8.7 8.2% 78.8
060020xx04xxxx 胃の悪性腫瘍 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術等 74 6.6 7.6 1.4% 74.8
060140xx97x0xx 胃十二指腸潰瘍、胃憩室症、幽門狭窄(穿孔を伴わないもの) その他手術あり 処置2なし 54 8.9 10.9 7.4% 69.8
060102xx99xxxx 穿孔又は膿瘍を伴わない憩室性疾患 手術なし 41 7.4 7.6 0.0% 62.8
消化器内科では、消化管出血や急性胆道炎、急性膵炎、急性肝炎などの緊急疾患をはじめ、消化管癌の内視鏡治療、慢性肝疾患や肝臓癌治療など、消化器疾患全般にわたり対応しています。特に症例数の多い大腸ポリープに対しては主に内視鏡的粘膜切除術(EMR)を行っていましたが、最近では、10mm未満の非有茎性ポリープに対して高周波電流を用いずスネアで切除するコールドポリペクトミーを行っています。急性胆管炎や胆管結石に対しては内視鏡的処置(胆管ドレナージ、胆道ステント留置、胆道結石除去)を行っています。その他、早期胃がんに対する内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)や出血性胃・十二指腸潰瘍、大腸憩室出血に対する内視鏡的止血術を多く行っています。
呼吸器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx99200x 肺の悪性腫瘍 手術なし 経気管肺生検法等 処置2なし 副傷病なし 70 2.5 3.0 0.0% 70.8
040110xxxxx0xx 間質性肺炎 処置2なし 51 21.5 18.7 13.7% 74.0
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 処置2なし 50 21.5 20.6 42.0% 86.5
040150xx99x0xx 肺・縦隔の感染、膿瘍形成 手術なし 処置2なし 19 30.6 22.5 15.8% 69.8
0400801499x013 肺炎等 15歳未満または市中肺炎等 75歳以上 手術なし 処置2なし 胸水、胸膜の疾患(その他)等 A-DROP スコア3 18 14.6 19.9 11.1% 85.1
呼吸器内科では、肺の悪性腫瘍に対する検査入院が最も多くなっています。気管支鏡検査を用いて肺や気管支の病変部から細胞や組織を採取して組織型や遺伝子異常を調べています。肺癌では組織型や遺伝子異常の結果に応じて治療方法を決めるため、気管支鏡検査は最も重要な検査になります。
2番目は間質性肺炎で、肺胞の壁の正常構造が壊れ線維化が起こる病気で、原因はさまざまです。3番目に多いのは高齢者に多い誤嚥性肺炎でした。
糖尿病・代謝内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
10007xxxxxx1xx 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く) インスリン製剤(注射薬に限る) 38 13.4 14.0 0.0% 58.1
100040xxxxx00x 糖尿病性ケトアシドーシス、非ケトン昏睡 処置2なし 副傷病なし 10 11.8 13.1 0.0% 41.5
10007xxxxxx0xx 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く) 処置2なし - - 10.7 - -
糖尿病・代謝内科では、糖尿病、脂質代謝異常、肥満症、動脈硬化などの「生活習慣病」「メタボリック症候群」に対する専門的診療を行っています。入院治療における上位疾患は、全て生活習慣の乱れが大きく関係している2型糖尿病でした。糖尿病は病型の他、インスリン注射を実施しているか、重篤な合併症(糖尿病性ケトアシドーシス、高血糖高浸透圧症候群)があるかでDPCコードが変わります。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア 15歳以上 鼠径ヘルニア手術等 116 4.3 4.5 0.9% 69.5
060330xx02xxxx 胆嚢疾患(胆嚢結石など) 胆嚢摘出術等 80 4.6 6.0 0.0% 65.1
060035xx010x0x 結腸(虫垂を含む)の悪性腫瘍 結腸切除術等 処置1なし 副傷病なし 56 13.1 15.1 1.8% 74.3
060210xx99000x ヘルニアの記載のない腸閉塞 手術なし 処置1なし 処置2なし 副傷病なし 55 6.3 9.0 7.3% 73.7
060020xx02xxxx 胃の悪性腫瘍 胃切除術等 33 14.0 18.0 0.0% 73.7
外科で最も多い症例は、鼠径ヘルニア(脱腸)でした。鼠径ヘルニアは自然に治ることはないため、手術のみが根治可能な治療法になります。
2番目に多い症例は、胆嚢結石症に対する腹腔鏡下胆嚢摘出術でした。急性胆嚢炎を発症している場合には、入院後早期に腹腔鏡下胆嚢摘出術を行い、入院期間の短縮を図っています。
3番目は結腸がんに対する腹腔鏡下結腸切除術でした。当院では原則、腹腔鏡下結腸切除術を行っており、早期がんや内視鏡治療後の追加切除の症例については、腹腔鏡下に腸吻合、再建を行う完全腹腔鏡下手術も行っております。隣接臓器や腹壁浸潤が疑われる場合には、開腹手術を行っています。
4番目は、腸閉塞(イレウス)で、様々な原因から腸の中に飲食物やガス、消化液などが停滞・貯留し、便として排出されなくなるため腹痛や嘔吐、腹部膨満感等の症状が生じ、重症例では、腸管が壊死したり腹膜炎になる場合もあります。
乳腺外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
090010xx010xxx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房切除術等 処置1なし 38 12.0 9.9 2.6% 74.1
090010xx02xxxx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わない) 34 7.9 5.6 0.0% 66.5
090020xx97xxxx 乳房の良性腫瘍 手術あり 16 2.9 4.0 0.0% 55.1
乳腺外科では、乳腺疾患の良悪性の質的診断について超音波ガイド下生検を行い、診断の精度向上を図っています。乳がんの手術では、根治性と美容面を重視した乳房温存療法(乳房部分切除術)、センチネルリンパ節生検を積極的に行い、術後は当院で放射線治療を行っています。ステージが進んだがんの術後化学療法についても、専門性の高い最善の化学療法を提供しています。
血管外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110280xx02x00x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 末梢動静脈瘻造設術 内シャント造設術 単純なもの等 処置2なし 副傷病なし 23 3.0 7.6 0.0% 70.4
050163xx03x0xx 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤 ステントグラフト内挿術等 処置2なし 22 10.6 10.4 4.5% 79.0
050180xx02xxxx 静脈・リンパ管疾患 下肢静脈瘤血管内焼灼術等 16 2.7 2.6 0.0% 72.1
血管外科では腹部の血管(腹部大動脈、内臓動脈、下大静脈)や四肢の血管の疾患を専門に診療しています。手術の中では慢性腎臓病の人工透析に必要なブラッドアクセス手術(内シャント手術)を多く行っています。これは人工透析を行うための処置で腕の動脈と静脈をつなぎ合わせるものです。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他手術あり 処置2なし 副傷病なし 35 11.5 9.9 25.7% 80.2
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外) JCS10未満 手術なし 処置1なし 処置2なし 副傷病なし 14 17.9 19.1 57.1% 72.2
010040x199x0xx 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外) JCS10以上 手術なし 処置2なし 12 23.1 22.6 50.0% 81.9
脳神経外科は、脳卒中、特に出血性疾患、手術適応のある虚血性疾患、頭部外傷、てんかんを中心に診療しています。
最も多い症例は、頭蓋・頭蓋内損傷 (外傷性くも膜下出血、外傷性硬膜下血腫、脳挫傷等の頭部外傷)で、手術を伴うか否かの違いでDPCコードが変わります。次に多い症例は、非外傷性頭蓋内血腫(脳内出血)の保存的治療症例で、JCS(意識レベル)や手術の有無等で症例区分が変わります。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工関節置換術等 200 20.7 25.5 86.5% 82.9
160760xx97xx0x 前腕の骨折 手術あり 副傷病なし 50 3.8 4.8 0.0% 57.7
160720xx01xxxx 肩関節周辺の骨折・脱臼 人工関節置換術等 28 6.2 14.0 7.1% 65.8
160850xx01xxxx 足関節・足部の骨折・脱臼 骨折観血的手術等 27 17.2 18.3 25.9% 57.3
070343xx97x0xx 脊柱管狭窄(脊椎症を含む) 腰部骨盤、不安定椎 その他手術あり 処置2なし 25 20.1 15.7 12.0% 71.5
整形外科の疾患・外傷で最も多いのは、ももの付け根の骨折(大腿骨近位部骨折=大腿骨頸部骨折+大腿骨転子部骨折)でした。高齢者の大腿骨近位部骨折は、寝たきりから肺炎、床ずれなどの併存症を引き起こしやすく、命を縮めることが知られています。これを防ぐために、内科系診療科・麻酔科と協力して、できるだけ早期に安全で標準的な手術を行い、早期離床、早期のリハビリ開始を目指しています。その他に手関節、肩関節、足関節の骨折の方が治療を受けています。
皮膚科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080010xxxx0xxx 膿皮症 処置1なし 28 13.0 12.9 14.3% 71.0
080006xx01x0xx 皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外) 皮膚悪性腫瘍切除術等 処置2なし 16 10.0 7.2 0.0% 78.3
080007xx010xxx 皮膚の良性新生物 皮膚、皮下腫瘍摘出術等 処置1なし 14 2.6 3.9 0.0% 50.8
皮膚科では、皮膚疾患全般を対象とし、特に皮膚腫瘍(良性、悪性)の診断と治療、炎症性皮膚疾患(乾癬、中毒疹、麻疹等)、皮膚感染症(蜂窩織炎等の細菌性疾患、帯状疱疹等のウイルス疾患、足白癬等の真菌症)、皮膚科救急疾患(アナフィラキシー、蕁麻疹、熱傷等)を中心に診療を行っています。最も多かった症例は膿皮症(ほとんどが蜂巣炎)で急性の皮膚感染症でした。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080270xxxx1xxx 食物アレルギー 小児食物アレルギー負荷検査 37 1.0 2.1 0.0% 3.3
040090xxxxxxxx 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 25 4.4 6.0 0.0% 1.4
010230xx99x00x てんかん 手術なし 処置2なし 副傷病なし 18 2.9 7.2 5.6% 2.8
040100xxxxx00x 喘息 処置2なし 副傷病なし 17 5.2 6.4 0.0% 4.6
040070xxxxx0xx インフルエンザ、ウイルス性肺炎 処置2なし 16 4.1 5.9 0.0% 3.0
小児科では、肺炎、気管支喘息発作、胃腸炎に伴う脱水、けいれん等の一般的な疾患だけでなく川崎病、細菌性髄膜炎、アレルギー性紫斑病等を入院治療の対象としています。最も多い症例は、食物アレルギーです。食物負荷試験を積極的に行うことによって診断を明確にし、不必要な食物制限を防ぐように指導を行っています。その他、急性気管支炎、てんかん、喘息での入院が多くなっています。
産婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
12002xxx02x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮頸部(腟部)切除術等 処置2なし 25 3.2 3.0 0.0% 47.0
120070xx02xxxx 卵巣の良性腫瘍 子宮附属器腫瘍摘出術等 20 6.2 6.0 0.0% 61.8
120090xx97xxxx 生殖器脱出症 手術あり 16 8.3 7.9 0.0% 73.9
120060xx02xxxx 子宮の良性腫瘍 腹腔鏡下腟式子宮全摘術等 13 5.5 5.9 0.0% 44.3
120110xx99xx0x 子宮・子宮附属器の炎症性疾患 手術なし 副傷病なし 11 5.4 8.4 0.0% 37.9
産婦人科で最も多い症例は、初期の子宮頸がんや子宮頸がんの一歩手前の状態である子宮頸部高度異形成での入院が多くなっています。2番目は卵巣の良性腫瘍(卵巣腫瘍、卵巣のう腫等)でした。婦人科臓器に発生する腫瘍の中で、子宮筋腫と並んで最も発生頻度が高い腫瘍の一つです。
3番目に多いのは子宮脱の手術です。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
11012xxx03xxxx 上部尿路疾患 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術 49 2.0 2.4 0.0% 64.9
110080xx991xxx 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 前立腺針生検法 48 3.0 2.4 0.0% 73.0
110070xx03x0xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 電解質溶液利用等 処置2なし 46 8.1 6.9 2.2% 76.0
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 28 9.9 13.5 10.7% 74.3
11012xxx02xx0x 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術等 副傷病なし 27 4.8 5.2 0.0% 61.1
泌尿器科で最も多い症例は、上部尿路疾患(尿管結石、腎結石)に対しての手術で、ESWL(体の外から衝撃波をあて、石を砕いて小さくし自然排石を促す手術)が1番目、TUL(尿道から内視鏡を挿入し、結石を小さく砕き体外に取り出す手術)が5番目、となっています。
2番目は前立腺癌の確定診断を行うための前立腺生検でした。
3番目は膀胱癌に対する手術で、TUR-BT(尿道から内視鏡を挿入し、膀胱の悪性腫瘍を切除する手術)が多く行われています。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患 手術あり 片眼 335 2.0 2.5 0.0% 76.3
020110xx97xxx1 白内障、水晶体の疾患 手術あり 両眼 37 2.0 4.5 0.0% 79.7
020250xx97xxxx 結膜の障害 手術あり - - 3.0 - -
眼科では、白内障手術(水晶体再建術)を目的に入院する症例が多く、1泊2日を標準に治療を行っています。白内障は、目の表面を覆う角膜やレンズ機能を果たす水晶体が混濁することで、視力の低下をきたす目の疾患ですが、年齢を重ねることで誰もが罹患する可能性があります。
耳鼻咽喉科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 手術なし 36 6.1 5.5 0.0% 50.2
030240xx01xx0x 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 血管塞栓術等 副傷病なし 31 6.5 7.5 0.0% 35.2
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎 18 7.9 6.0 0.0% 57.2
030230xxxxxxxx 扁桃、アデノイドの慢性疾患 12 10.4 7.5 0.0% 32.3
030400xx99xxxx 前庭機能障害 手術なし 12 4.8 4.7 0.0% 65.9
耳鼻咽喉科の特徴は、ヒトのQOLに直結する、聴覚、平衡覚、嗅覚、味覚や音声・嚥下機能を取り扱うことです。入院では、中耳手術、内視鏡下鼻・副鼻腔手術、その他、頭頸部領域の手術等を行うほか、末梢性のめまい、顔面神経麻痺、突発性難聴、急性扁桃炎や扁桃周囲膿瘍、急性喉頭蓋炎などの診療を担当しています。
症例として扁桃周囲膿瘍の膿瘍切開術や薬物療法、慢性副鼻腔炎などが多くなっています。
救急科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
161070xxxxx00x 薬物中毒(その他の中毒) 処置2なし 副傷病なし 17 2.5 3.6 0.0% 31.9
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 処置2なし - - 20.6 - -
180010x0xxx2xx 敗血症 1歳以上 中心静脈注射等 - - 31.3 - -
救急科は、仙南医療圏および亘理、山元、岩沼等の近隣医療圏からの救急要請を応需し、初期診療を担当しています。入院診療では、心肺停止蘇生後症候群(※心原性の場合は循環器内科)、各種ショック、多臓器不全、多発外傷、中毒、環境障害、胸部外傷、広範囲熱傷の集中治療を担当するとともに、必要時は各診療科に対診依頼することで診療の質を確保しています。
当科で患者数が最も多かったのは薬物中毒(その他の中毒)でした。
呼吸器外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx97x00x 肺の悪性腫瘍 その他手術あり 処置2なし 副傷病なし 34 10.2 9.9 0.0% 74.6
040040xx99200x 肺の悪性腫瘍 手術なし 経気管肺生検法等 処置2なし 副傷病なし 20 2.0 3.0 0.0% 74.6
040200xx01x00x 気胸 胸腔鏡下肺切除術等 処置2なし 副傷病なし 10 11.6 9.5 0.0% 52.2
呼吸器外科は、主に肺や、縦隔(左右の肺に囲まれた空間にある臓器)の疾患を対象としています。一番多い症例は肺癌に対する手術で、呼吸器内科と密に連携をとって診療を行っています。2番目は肺の悪性腫瘍に対する検査入院が多くなっています。気管支鏡検査を用いて肺や気管支の病変部から細胞や組織を採取して組織型や遺伝子異常を調べています。肺癌では組織型や遺伝子異常の結果に応じて治療方法を決めるため、気管支鏡検査は最も重要な検査になります。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 85 - - 15 23 - 1 8
大腸癌 65 34 62 25 28 17 1 8
乳癌 41 25 - - - 10 1 8
肺癌 33 - 16 26 75 31 1 8
肝癌 - - - - - 34 1 8
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
5大がん(胃がん、大腸がん、乳がん、肺がん、肝がん)の患者さんの人数について初発と再発に分けて集計しています。初発は病期分類(ステージ)ごとに分けて表示しています。
病期分類(ステージ)とは、がんがどのくらい進行しているかを表すもので、数字が大きくなるほど進行し、Ⅳが最も進行している状態となります。
病期分類は、腫瘍の大きさ(T)、周囲のリンパ節の転位(N)、遠隔転移(M)をもとに判定します。
退院患者数としては、大腸がん、肺がん、胃がん、乳がん、肝がんの順に多く、ステージ別では、Ⅰ期は胃がん、Ⅱ期、Ⅲ期は大腸がん、Ⅳ期は肺がんで多くなっています。
当院は、日本がん治療認定医療機構のがん治療認定医・暫定教育医や日本臨床腫瘍学会の暫定指導医、さらにがん化学療法看護認定看護師が在籍しており、
カンファレンスや定期的に開催するキャンサーボード(多診療科・他職種が参加するカンファレンス)で、最適な治療方針を検討・決定しています。
また、緩和ケア病棟を有しており、治療が困難とされたがん患者さんの苦痛を和らげる緩和ケアの体制も整えています。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 - - -
中等症 48 15.8 73.4
重症 38 18.4 85.1
超重症 25 24.6 83.3
不明 - - -
成人(20歳以上)の市中肺炎について重症度別に患者数、平均在院日数、平均年齢を集計しました。
市中肺炎とは、普段の社会生活の中でかかる肺炎のことです。成人市中肺炎では、治療方針を決定するために5項目からなるA-DROPスコアを用いて重症度を分類します。
A-DROPとは5つのチェック項目の頭文字をつなげたものであり、スコア0を軽症(外来治療)、1~2を中等症(外来または入院治療)、3を重症(入院治療)、4~5を超重症(ICU治療)
として推奨される治療環境を簡便に判断できるようにしたものです。
<A-DROPスコア>
・A(年齢):男性70歳以上、女性75歳以上
・D(脱水):BUN(尿素窒素)21mg/dL以上、または脱水あり
・R(呼吸):SpO2(酸素飽和度)90%以下(PaO2(動脈血酸素分圧)60Torr以下)
・O(見当識):意識障害あり
・P(血圧):血圧(収縮期)90mmHg以下
 ※5点満点で、1項目該当すれば1点、2項目該当すれば2点。
 
 患者数が最も多いのはスコア1~2(中等症)の患者さんで、次にスコア3(重症)の患者さんが多いです。重症化するほど入院日数も長くなっています。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 281 17.8 78.0 44.2%
その他 21 14.3 72.8 1.7%
当院では、脳神経内科と脳神経外科が協力して、24時間の受入体制で、CT、MRIなどで緊急検査し、救命と集中的治療にすばやく対応する「脳卒中センター」を構成しています。
そのため、発症3日以内の急性期の患者さんが多くなっています。脳梗塞症例では、すぐに薬物療法を開始し、また後遺症をできるだけ軽くし、寝たきりを防ぐために早期からリハビリテーションを開始しています。
急性期治療後は、4割の患者さんが回復期機能を有するリハビリテーション病棟や地域包括ケア病棟へ、リハビリ目的に転院しています。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6121イ 末梢動静脈瘻造設術(内シャント造設術)(単純なもの) 13 10.9 16.1 7.7% 68.9
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術(急性心筋梗塞に対するもの) - - - - -
K616-41 経皮的シャント拡張術・血栓除去術(初回) - - - - -
内科の手術は慢性腎臓病の人工透析に必要なブラッドアクセス手術(内シャント手術)を多く行っています。これは人工透析を行うための処置で腕の動脈と静脈をつなぎ合わせるものです。手術自体は血管外科で行っています。
脳神経内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む。) 10 37.1 22.5 70.0% 73.6
K386 気管切開術 - - - - -
K0461 骨折観血的手術(大腿) - - - - -
脳神経内科では胃瘻造設術が最も多いです。手術自体は消化器内科にて実施しています。嚥下機能を評価し、患者・家族と相談して行うため術前術後が長くなっています。また、自立した生活が困難な場合が多く、療養型病院等への転院が多くなっています。
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他のもの) 132 2.6 4.0 0.8% 72.0
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術(急性心筋梗塞に対するもの) 53 0.0 12.8 7.5% 69.5
K5463 経皮的冠動脈形成術(その他のもの) 32 1.4 3.0 3.1% 74.9
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極の場合) 24 4.4 8.3 8.3% 79.4
K5492 経皮的冠動脈ステント留置術(不安定狭心症に対するもの) 23 0.3 11.4 4.3% 67.3
循環器内科では、虚血性心疾患(心筋梗塞や狭心症など)に対する経皮的冠動脈インターベンション(ステント留置術、冠動脈形成術)が多く行われています。手首や足のつけ根の動脈からカテーテルと呼ばれる細い管を入れ、バルーン(風船)で狭くなった血管を拡げたり、ステント(筒形で網状の金属)を挿入したりして、冠動脈の血流を改善させる治療法です。
その他、脈が遅くなる徐脈性不整脈(洞不全症候群や房室ブロックなど)に対して、ペースメーカー移植術が多く行われています。ペースメーカーは、心臓に電気刺激を送り、脈が正常より遅い時に、心臓の脈拍数を正常の範囲内に増やす機械で、患者さんの心臓の状態にもよりますが、一般的に数年から10年に一度は電池交換の手術が必要になります。
消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2センチメートル未満) 500 0.0 1.0 0.4% 69.6
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 129 1.6 10.3 12.4% 80.6
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍胃粘膜下層剥離術) 73 0.0 5.6 2.7% 74.7
K654 内視鏡的消化管止血術 62 0.2 8.5 12.9% 72.6
K7212 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2センチメートル以上) 50 0.0 1.0 0.0% 67.6
消化器内科では、大腸ポリープに対しては、病変の大きさによって、内視鏡下粘膜切除(EMR)かコールドポリペクトミーを行っています。コールドポリペクトミーは、EMRと比較し簡便であると同時に偶発症が少ないのが特徴です。早期の胃癌や食道癌、大腸癌に対して内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)を行っています。その他、総胆管結石に伴う閉塞性黄疸や胆管炎に対しては内視鏡的胆道ステントの留置等を行っています。
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 122 1.9 2.8 0.0% 63.5
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 97 1.2 2.2 1.0% 68.0
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 70 4.6 9.5 1.4% 75.6
K681 胆嚢外瘻造設術 24 0.4 13.2 12.5% 76.5
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 24 0.8 2.4 0.0% 37.9
外科では、腹腔鏡下による手術を多く行っています。腹腔鏡下手術は、お腹の中に腹腔鏡という細長いカメラを入れ、お腹の中の様子をテレビモニタ−で見ながら細長い鉗子という器具を使って手術を行います。傷跡が小さく痛みが少ないのがメリットで、当科では、胆嚢摘出術、虫垂切除術、鼠径ヘルニア手術、直腸切除・切断術、結腸悪性腫瘍切除術、胃癌手術等を腹腔鏡下にて多く行っています。鼠径ヘルニアに対しては、最新の人工膜を利用して、鼠径部全体の組織補強を行い、術後の疼痛と再発を防ぐことを目指した手術を行っています。
乳腺外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K4762 乳腺悪性腫瘍手術(乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの)) 34 1.9 5.0 0.0% 66.5
K4763 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術(腋窩部郭清を伴わないもの)) 24 1.9 8.6 0.0% 75.8
K474-31 乳腺腫瘍画像ガイド下吸引術(一連につき)(マンモグラフィー又は超音波装置によるもの) 11 0.0 1.0 0.0% 60.3
K4765 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術(腋窩鎖骨下部郭清を伴うもの)・胸筋切除を併施しないもの) 11 2.0 10.3 9.1% 72.7
K6113 抗悪性腫瘍剤静脈内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他) - - - - -
乳腺外科では、乳腺悪性腫瘍手術が多く行われており、乳房の切除方法やリンパ節の郭清部位等によって手術の名称が変わります。当科では、乳房を残してがんを切除する乳房部分切除(腋窩部郭清を伴わないもの)が最も多く行われています。
血管外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6121イ 末梢動静脈瘻造設術(内シャント造設術)(単純なもの) 20 0.4 1.7 0.0% 71.7
K5612ロ ステントグラフト内挿術(腹部大動脈) 19 3.2 6.6 5.3% 79.3
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 10 6.5 10.7 10.0% 77.8
血管外科では人工透析を行う上で必要な内シャントを作る手術が一番多くなっています。2番目は腹部大動脈瘤に対する手術です。心臓から直接出ている太い血管を大動脈と呼び、腹部の大動脈が膨れてこぶになった状態を腹部大動脈瘤と言います。高齢、特に男性の方に見られる病気です。開腹で腹部大動脈瘤を人工血管に取り換える手術と脚の付け根を切開しカテーテルによって動脈瘤の中にステントグラフトと呼ばれる特殊な人工血管を入れる手術があり、患者さんの全身状態や希望に合わせて治療方法を決めています。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 33 1.5 10.3 27.3% 80.6
K609-2 経皮的頸動脈ステント留置術 - - - - -
K1771 脳動脈瘤頸部クリッピング(1箇所) - - - - -
脳神経外科では、くも膜下出血・血管奇形・脳腫瘍および頭部外傷の手術を主体に行っています。手術顕微鏡による手術・カテーテルによる血管内治療など最新の手法を取り入れた治療を心がけています。当科で最も多く行われた手術は、頭蓋骨に穴をあけ血腫(血の固まり)を取り除く慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術です。次に多かったのは、動脈硬化の進行によってコレステロールが沈着し、脳に血液を送る大切な血管である頚動脈が細くなった頚動脈狭窄症に対し、血管の中に金属の筒を留置して押し広げる頚動脈ステント留置術です。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(大腿) 等 155 4.5 11.8 68.4% 80.5
K0811 人工骨頭挿入術(股) 78 5.9 14.5 89.7% 80.0
K0462 骨折観血的手術(前腕) 等 69 2.7 5.4 11.6% 60.3
K1426 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(多椎間又は多椎弓の場合を含む。)(椎弓形成) 44 2.1 19.0 29.5% 71.4
K0732 関節内骨折観血的手術(手) 等 21 3.0 4.2 9.5% 57.8
整形外科の手術では、骨折を整復して金属材料で固定する手術(骨折観血的手術)が最も多く行われています。大腿骨近位部の骨折の手術が多いです。次に多いのは大腿骨頸部骨折に対する人工骨頭挿入術です。人工骨頭挿入術では、大腿骨頭を取り除き金属製の人工骨頭に置き換えます。大腿骨近位部骨折の観血的手術や人工骨頭挿入術を行うと、手術翌日から立ち上がる練習が可能になります。
皮膚科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0072 皮膚悪性腫瘍切除術(単純切除) 14 0.1 6.6 0.0% 77.2
K0051 皮膚,皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径2㎝未満) - - - - -
K0301 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術(躯幹) - - - - -
皮膚科で最も多い手術は皮膚がんの手術で、外来での日帰り手術の方が多いです。入院でも一泊二日の患者さんが多いですが、比較的広範囲の切除で、皮膚欠損部の再建も行う場合は入院期間が長く、入院期間のばらつきが大きいです。
産婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡によるもの) 24 1.1 4.0 0.0% 59.4
K8654 子宮脱手術(腟壁形成手術及び子宮全摘術(腟式、腹式)) 16 3.0 4.9 0.0% 73.8
K867 子宮頸部(腟部)切除術 15 1.3 1.0 0.0% 47.1
K867-4 子宮頸部異形成上皮レーザー照射治療 11 1.2 1.0 0.0% 45.0
K861 子宮内膜掻爬術 - - - - -
産婦人科では、卵巣腫瘍、卵巣のう腫等に対して子宮附属器腫瘍摘出術が多く行われており、症例によって開腹手術と腹腔鏡下手術を使い分けて行っています。次に、子宮脱手術、子宮頸部高度異形成に対して子宮頸部切除術を多く行っています。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K768 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術(一連につき) 49 0.0 1.0 0.0% 64.9
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用のもの) 48 1.2 5.9 2.1% 76.3
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザーによるもの) 27 1.6 2.6 0.0% 61.4
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 24 0.2 10.3 8.3% 71.6
K773 腎(尿管)悪性腫瘍手術 - - - - -
泌尿器科では、尿管結石や腎結石に対する体外衝撃波腎・尿管結石破砕術(ESWL)や経尿道的尿路結石除去術(f-TUL)が多く行われています。f-TULは、内視鏡で直接確認してレーザーで破砕するので、破砕効果が高い手術法で、ESWLは、比較的簡単な治療法ですが、破砕効果にばらつきがあるため、複数回の治療が必要になることがあります。
2番目に多いのは、尿道から内視鏡を入れ膀胱内に発生した腫瘍を電気切除機器で取り除く膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(TUR-BT)です。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他のもの) 368 0.0 1.0 0.0% 76.5
K224 翼状片手術(弁の移植を要するもの) - - - - -
K2801 硝子体茎顕微鏡下離断術(網膜付着組織を含むもの) - - - - -
眼科では、白内障に対する水晶体再建術を主に行っています。眼内レンズを挿入する場合と挿入しない場合がありますが、白内障手術のほとんどの症例で眼内レンズの同時挿入を行っています。その他、結膜(白目の部分)の下の細胞が異常に増殖して、角膜(黒目の部分)へ入り込んでくる翼状片の手術等にも対応しています。
耳鼻咽喉科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K368 扁桃周囲膿瘍切開術 30 0.1 5.2 0.0% 35.8
K3772 口蓋扁桃手術(摘出) 23 1.7 7.8 0.0% 38.7
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術3型(選択的(複数洞)副鼻腔手術) 16 2.1 4.9 0.0% 56.0
耳鼻咽喉科では、扁桃周囲膿瘍に対して膿瘍を形成している部分を切開し、膿を排出する扁桃周囲膿瘍切開術が最も多く行われています。次いで慢性扁桃炎に対して口蓋扁桃手術が行われています。
3番目は慢性副鼻腔炎に対する内視鏡下鼻・副鼻腔手術3型で、この手術は、複数の副鼻腔の通り道を広く開け、病的な粘膜を切除して本来の鼻に近い状態を作り、鼻の持つ自浄作用を回復させるために行うものです。
呼吸器外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K514-23 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(肺葉切除又は1肺葉を超えるもの) 21 3.1 7.4 0.0% 73.3
K5131 胸腔鏡下肺切除術(肺嚢胞手術(楔状部分切除によるもの)) 10 7.3 3.4 0.0% 53.5
K514-22 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(区域切除) - - - - -
呼吸器外科では、肺がんの手術が多く、大部分の手術において、4cm程度の創で行う胸腔鏡下手術で行っています。胸腔鏡下手術は、小さな創から胸腔のなかにカメラを挿入し、そのモニター画像を見ながら、特殊な手術用機器を別の創から挿入して行う手術です。傷跡が小さく痛みが少ないのがメリットで、入院期間も短くて済みます。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 17 0.2%
異なる 40 0.5%
180010 敗血症 同一 56 0.7%
異なる 37 0.5%
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 21 0.3%
異なる - -
DPC病名が、DIC(播種性血管内凝固)や敗血症、手術・術後の合併症に該当した場合の発生率を、入院の契機となった病名と「同一」か「異なる」に区分し集計しました。
発生率は、全退院患者数に占める割合です。
DICは、過剰な血液凝固反応を引き起こし、体中の毛細血管に至るまで血栓ができる重篤な状態です。DICになってしまうと、死亡率が高いため、早期発見早期治療が大切になってきます。
発生率は、「同一」が0.2%、「異なる」が0.5%でした。
敗血症は、血液が細菌感染することで、全身に炎症を起こして最悪の場合は死に至る病気です。死亡率も高いことから、敗血症になると一刻を争う治療が必要となります。
発生率は、「同一」で0.7%、「異なる」で0.5%でした。
手術・処置等の合併症は、同一が0.3%でした。術後感染症や消化管治療後の出血が含まれています。
手術・処置等の合併症は起きないよう細心の注意を払っていますが、それでも一定の割合で発生します。
リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率ファイルをダウンロード
肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが
「中」以上の手術を施行した
退院患者数(分母)
分母のうち、肺血栓塞栓症の
予防対策が実施された患者数(分子)
リスクレベルが「中」以上の手術を
施行した患者の肺血栓塞栓症の
予防対策の実施率
1052 1004 95.4%
肺血栓塞栓症はエコノミークラス症候群とも呼ばれ、そのほとんどは下肢の静脈に血のかたまり(深部静脈血栓症と呼びます)ができ、それが血管の中を流れ、肺の血管に詰まり呼吸困難を引き起こし、
死に至ることもある極めて重篤な疾患です。大きな手術後や長期臥床の際に起こりやすくなります。
肺血栓塞栓症と深部静脈血栓症を併せて静脈血栓塞栓症と呼びます。
当院では静脈血栓塞栓症予防対策委員会を設置して血栓塞栓症予防マニュアルの作成や指導・情報提供を行い、診療科を問わず全ての入院患者さんが
安心・安全な入院生活を送れるよう、静脈血栓症予防対策に取り組んでおります。
血液培養2セット実施率ファイルをダウンロード
血液培養オーダー日数(分母) 血液培養オーダーが1日に
2件以上ある日数(分子)
血液培養2セット実施率
1544 1400 90.7%
血液培養検査は菌血症(もともと無菌状態の血液内に細菌がいる状態)を見逃さずに診断する必要があります。1セットのみだと菌血症の約30%を見逃すと言われており、2セット採取が基本となっています。
小児を除いた2セット実施率は99%以上となっています。
広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率ファイルをダウンロード
広域スペクトルの抗菌薬が
処方された退院患者数(分母)
分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日
までの間に細菌培養同定検査が
実施された患者数(分子)
広域スペクトル抗菌薬使用時の
細菌培養実施率
472 415 87.9%
近年、多剤耐性アシネトバクター属菌や、幅広い菌種に効果を有するカルバペネム系抗菌薬に耐性のある腸内細菌科細菌など、新たな抗菌薬耐性菌が出現し、難治症例が増加していることが世界的な問題となっています。不適切な抗菌薬の使用は、耐性菌の発生や蔓延の原因となることから、抗菌薬適正使用支援チームを組織し、抗菌薬適正使用を推進する取り組みをしています。
更新履歴
2024/9/27
令和5年度病院指標を公開しました。