食事は医療の一環であり、患者さんの栄養管理は、医学的管理の基礎である。このため、栄養管理室は医師を中心としたチーム医療の一翼を担い、個々の患者さんの症状に応じた適切な治療食の提供と病態に即した栄養指導を実践する。
また、食事は患者さんが入院生活を営む上での大きな関心事であることから、適時・適温給食、選択メニューの導入など患者サービスの向上を図る。
中央診療部栄養管理室
栄養管理室長:佐藤俊(緩和ケア内科)
管理栄養士:5名
委託管理栄養士:2名
委託栄養士:4名
委託調理師:4名
委託調理員:11名
事務員:1名
患者さまの栄養状態を評価、判定し、患者様の栄養状態を改善していくことに積極的に取り組んでいます。
普通食でも栄養バランスを考えた食事、必要な場合には改善のための栄養補助食品を出しております。
温冷配膳車による配膳を行っています。温かいものは温かく、冷たいものは冷たいまま患者さまのところへお届けするように工夫しております。
料理をおいしく食べていただくために、3階・4階・5階に専用の食堂を設置してありますので、患者さまはどうぞご利用ください。
病態や形態を考慮した食事を用意しています。
主な食種の紹介
一般食 | ・特別な食事療法を必要としない食事です。 常食、軟菜食、流動食、嚥下調整食 離乳食、小児食、学童食、妊婦食、産褥食 |
---|---|
特別食 | ・病気の治療ための食事です。 心臓食、糖尿食、腎臓食、透析食、胃術後食、腸術後食 潰瘍食、腸炎食、膵臓食、肝臓食、貧血食、妊娠高血圧症食 |
検査食 | ・大腸検査食 |
遅出し食 | ・検査等で提供時間内に食事を召し上がることができない場合に提供しています。 |
経腸栄養剤 | ・病態別や半固形化の栄養剤など、患者さんに合ったものを選択できるようにしています。 |
お楽しみ食 | ・化学療法やその他の治療の影響、つわりで食べられない患者さんを対象にしています。 ・栄養量を考慮せず、患者様の嗜好を重視して提供しています。 |
食欲低下が見られる患者さまや治療により食欲不振が見られる患者さまに対し、食べたいものを伺い、なるべく患者さまのご希望に添えるよう努力しております。
日本の年中行事に合わせた食事に、メッセージカードを添えて提供しております。
1月 | お正月(おせち料理) |
2月 | 節分の日(太巻き、福豆) |
3月 | ひな祭り(ちらし寿司)、春分の日(ぼた餅) |
4月 | お花見弁当 |
5月 | こどもの日(いなり寿司、柏餅) |
7月 | 七夕(七夕そうめん)、土用丑の日(蒲焼き丼) |
9月 | 十五夜(お月見メニュー)、秋分の日(おはぎ) |
10月 | 行楽弁当 |
12月 | クリスマス(クリスマスメニュー) |
産科では出産されたお母様にA:洋食・B:和食のどちらかお好きな方を選んでいただき、産後にお出ししております。
![]() A:洋食 |
![]() B:和食 |
食事療法が必要な患者さんを対象に、管理栄養士が1人1人の病態や食生活に合わせた栄養指導を行っています。
食事療法は、1回の指導で十分に理解して実行することが困難であるあるため、当院では主治医の診察に合わせて継続的な指導を行っています。
食事療法を続けることは大変はことです。患者様ご自身やご家族が、自宅で無理なく実行できるようサポートしております
栄養指導は、月曜から金曜の午前9時から11時30分、午後1時から4時30分まで予約制で行っています。指導を受けるには主治医の指示が必要ですので、ご希望の患者さまは、主治医にお申し出ください。
内訳/年度 | 2014 | 2015 | 2016 |
---|---|---|---|
糖尿病 | 572 | 620 | 825 |
糖尿病(集団) | - | - | 23 |
心臓病 | 145 | 200 | 248 |
心臓病(集団) | 48 | 111 | 108 |
腎臓病 | 375 | 417 | 325 |
高血圧症 | 71 | 44 | 38 |
脂質異常症 | 13 | 11 | 10 |
肥満症 | 40 | 56 | 69 |
膵臓病 | 19 | 11 | 10 |
肝臓病 | 29 | 103 | 235 |
胃潰瘍 | 17 | 6 | 4 |
胃腸術後 | 177 | 156 | 160 |
貧血 | 109 | 130 | 162 |
妊娠(集団) | 143 | 148 | 142 |
摂食嚥下 | - | - | 13 |
がん | - | - | 54 |
低栄養 | - | - | 6 |
その他 | 27 | 21 | - |
合計 | 1,785 | 2,034 | 2,432 |
「患者さまの栄養状態を評価判定し、適切な栄養投与(経口栄養・経腸栄養・静脈栄養)により栄養補給を行い、栄養状態を改善する」ことを目的にNSTが発足しました。
このチームは医師、看護師、管理栄養士、薬剤師、臨床検査技師、言語聴覚士から構成され、栄養状態を把握、栄養改善が必要な場合に栄養介入します。
この活動により、栄養管理にかかわる医療の質の向上と合理化が達成され、在院日数の減少、合併症の減少、早期社会復帰も可能となり、患者さまのQOLの向上が期待できます。栄養管理は、すべての疾患治療に共通する大切な基本医療のひとつです。
内訳/年度 | 2014 | 2015 | 2016 |
---|---|---|---|
内科 | 0 | 0 | 0 |
脳神経内科 | 2 | 6 | 2 |
呼吸器内科 | 6 | 7 | 5 |
消化器内科 | 13 | 1 | 4 |
腫瘍内科 | 2 | 0 | 0 |
循環器内科 | 9 | 7 | 8 |
外科 | 7 | 10 | 1 |
脳神経外科 | 1 | 0 | 0 |
整形外科 | 5 | 7 | 7 |
形成外科 | 1 | 2 | 3 |
皮膚科 | 2 | 0 | 1 |
泌尿器科 | 4 | 4 | 2 |
歯科口腔外科 | 0 | 0 | 0 |
リハ科 | 0 | 0 | 0 |
救急科 | 0 | 4 | 8 |
糖尿病代謝内科 | - | - | 1 |
合計 | 52 | 48 | 42 |